ハウスモノ　-はうすもの-

いわゆる「裏モノ」の一種

「ハウスモノ」とは、「裏モノ」の中でも各ホールが独自の目的に応じて調整を行った違法基盤をセットしている台のことを指します。裏モノとは、メーカーが開発した状態とは異なる特徴を持たせた台のことを呼ぶ表現で、正規品と異なる台になってしまっていることから「違法改造」として扱われます。裏モノという表現のほか、「Bモノ」（びーもの）と呼ぶこともあります。

そもそも裏モノとは？

裏モノとは、上記でも触れている通り「メーカーが本来意図して製造販売を行った台の仕様とは異なる仕様に改造したもの」を指します。各メーカーがパチンコ、パチスロ機種を発売するためには、まず保通協の審査を受けます。審査では決められている基準をクリアしているかどうかがチェックされ、もれなくクリアしている場合にのみ承認の判断を行います。ホールに設置してある機種は、どれも必ず保通協の審査をクリアしているものばかりで、その証拠に「検定証」があります。

ホールに導入する段階では正規の仕様である可能性が高いものの、それ以降に「自店の営業状況や目的に応じて調整を行いたい」と考える場合に、「かばん屋」などと呼ばれる伊保改造業者と結託して基盤を改造し、メーカーが意図している仕様とは異なるものへと変化させることがあり、こういった非正規基盤を使用した機種を総じて「裏モノまたはBモノ」と呼びます。

過去にあったハウスモノ（裏モノ）の例

ハウスモノの定義として、設置ホールが独自の目的に応じて調整を行ったものを対象とするため内容はさまざまです。ただ、その中でも多く出回っていた仕様については、以下のようなものがありました。

・小役カットバージョン
『ジャグラー』など、本来の成立確率よりも低い確率で通常時の小役（主にメイン小役であるブドウ）が成立するように基盤を改造し、それによって通常時のコイン持ちを悪化させてペイアウト率を下げる。
・連チャン率アップバージョン
本来よりも高い連チャン性能を持たせる代わりに、連チャン状態に突入する確率を低くする。中でも有名な仕様は「チェリー連バージョン」「32Gバージョン」「スイカバージョン」など。

メーカー開発の裏モノといえる機種もいくつか登場した

裏モノというと、各ホールが独自に改造した「ハウスモノ」、一定の仕様として認識されて広まった「裏モノ」の2種類があります。多くは似通った仕様のハウスモノを採用していましたが、そこで登場した仕様が現在あるパチスロの仕組みのもとになっているものもたくさんあります。また、メーカーが意図的に仕組んだ裏モノ仕様とでもいうべき仕様を持った機種（『ペガッパ』のスーパーペガッパモードなど）もありました。