時短　-じたん-

パチンコの遊技時間当たりの消化回転数を増加（時間短縮）させる仕組み

「時短」とは「時間短縮」を略した呼び名であり、パチンコ／パチスロ業界以外でも多用されている表現です。本来の意味は元より、パチンコ／パチスロ業界で用いる場合には「パチンコ遊技中に突入する可能性のある状態のうち、大当たり確率が変動していない電チューサポート状態」を指して用います。表現を用いるのがパチンコのみであり、パチスロでこの表現を用いることはまずありません。そのため、「時短」というだけでパチンコの話題であることを認識できてしまいます。

通常時は1変動（回転）の時間が長めのパチンコで遊技効率を上げられる

機種によっても平均的な変動時間（1回転当たりの開始から停止までの時間）は大きく異なりますが、基本的に「演出が長い」ことがパチンコの大きな特徴です。たとえば、パチスロの場合はごく一部の演出（フリーズ）を除いて、ウェイト時間を含めてもほぼ10秒以内で完了させることができます。しかし、パチンコの場合は「保4状態」でも1～5秒ほどの変動時間がかかってしまい、「保3以下」の状態では1変動に10秒以上かかることが大半です。ましてやリーチ演出などが入ると特に1変動の時間が長くなってしまい、場合によっては数分もの間1変動の抽選結果告知を待たなければいけません。

そもそもパチンコの場合は「ヘソ入賞（抽選獲得）」自体に時間がかかるため、その時間も含めて考えると1変動当たりの所要時間は優に20秒を超えてしまう状況も普通ですが、「時短」状態に突入することによって、ごく短時間で抽選を繰り返していくことができます。

1変動の基本的な流れ

パチンコで1変動を消化するための行程は、次のような内容です。

1. ハンドルを握って玉を打ち出す（1秒）
2. 打ち出された玉が盤面を跳ねながらスタートチャッカーに入賞する（3～5秒）
3. 獲得した乱数に応じて抽選結果が表示される（5秒～数分）
4. ハズレの場合は1または3に戻る
5. 当たりの場合は大当たりラウンドが開始（30秒～3分）

抽選結果の表示（液晶やドラムでの演出中）に関しては時間がかかってしまっても仕方がないとしても、それ以前の状態で必要な時間は「釘調整」によって大きく左右されます。打ち出した玉10発程度でスタートチャッカーに入賞するものもあれば、100発必要になるものもあります。10発程度で入賞する場合にはほぼ常に抽選を受けられている状態になるので保留が貯まりやすく、1変動当たりの平均時間が短縮できます。しかし、頻繁に保留が切れてしまうような台の場合は1変動当たりの平均時間が長くなってしまい、時間効率が悪化します。

出玉を減らすことなく大当たり抽選を受けられることが大きな特徴

通常時であれば、仮に1／5でヘソに入賞するほどの良調整の台でも「5発打ち出して3個の賞球を獲得」する状態なので持ち球は減っていきます。しかし、時短中は「電チューサポート」が稼働することにより、ほぼ出玉を減らさずに遊技することができるばかりか、機種や打ち方によっては持ち球を増加させながら遊技することも可能です。

機種によっては大きな意味を持つ場合もある

多くのパチンコ機における時短の役割は、「確率変動大当たり以外の大当たり（通常大当たり）時に一定回数間得られる抽選優遇状態」です。大当たりの抽選確率自体は通常時と同じですが、時短中は出玉を減らさずに遊技することができるので非常にお得な状態です。要は、「おまけ」のような状態ですが、機種によっては時短中にこそ勝負所が存在しているものもあります。

いわゆる「突破型」と呼ばれるシステムを採用している機種の場合、通常時の大当たりはほとんど「通常大当たり（確変以外）」で、そこで獲得する時短中に再度大当たり（電チュー保留がメイン）を獲得することにより、メインとなる出玉増加状態（確変状態、ST状態、電サポ回数優遇状態など）に突入します。